議長 内山 雄司 豊田支部 副議長 森田 英夫 知多東支部
2018年4月18日 メルパルク名古屋
基本計画
我々、名古屋生花小売商業協同組合(名花協)は花屋の集合体である。花屋の役割はただ花を売るだけではない。
誕生日や母の日・父の日、祝いの席などに花を贈り贈られる喜びや感動を消費者の方に伝えることが大きな役割である。
名花協のスタンスもここにあると言えるであろう。プレゼントにふさわしい花言葉を持つ切花で構成された
“名花協オリジナル誕生花”の制作、フラワーバレンタインの普及活動、
病院にふたたびお見舞花を持ち込めるようにしたいとはじめた“医療機関におけるお見舞花持込対策研究会”では
病院側にも迷惑のかからないアレンジの提案や生花の持つ癒し効果について研究している。
今後も感動を与えなおかつ将来的に消費につながるような活動をしていきたい。
今年度も、小・中・高の児童・生徒を対象にした“花育”を実施する。花育は、子供たちの感覚を刺激し花に親しみを持ってもらえるとても優れた方法である。
子供の時に花と触れ合う機会のなかった子供たちは、大人になってからも花を買うことはほとんどないと言われている。
子供の時に花の香り、色、感触を感じた経験は生涯を通じて大きく影響するからである。
しかしながら、学校側は予算の観点から二の足を踏むところが多いのが現状である。
名花協の取り組みの一つである“ウィン・ウィン交流会”という生産・市場・小売の交流会の中で、生産から花材提供の申し出があり、
負担の軽減が図れる可能性がみえてきた。
このように生産と小売がかかわっていける事業を今後も展開していきたい。
この“ウィン・ウィン交流会”は過去5 回にわたり開催してきた。
ここで話し合われ実現したものとして、先ほどの花育(高校生)、愛知県農業総合試験場で開発された新品種の「かがり弁菊」を使った
フィギュアスケートグランプリファイナル愛知・名古屋2017 のビクトリーブーケ制作などが挙げられる。
このように名花協が他の部門を巻き込んでの成果が着々と実りつつある。
この成果をもっと大きく発展させるためにも国産花きイノベーション推進事業(注において、生産のみならず流通・販売の部門にも力を貸していただきたいと思う。
名花協も国産(県産)花きの需要拡大に関する活動について引き続き協力していく。
今年度は「「家」を「花」で魅せる花文化の展示」として「家プロジェクト」と銘打ち、花のある住まいの提案をする。
注)農林水産省は、国会で可決成立した「花きの振興に関する法律」に対応し、国産花きの生産・供給体制の強化と需要拡大に向けた取組を支援することを目的として、
平成26年度から「国産花きイノベーション推進事業」(5か年、ソフト事業)を実施している。
このように、花卉業界における他の組合や市場との協力関係は、大切な問題でありその内容如何で、
我が名花協の存立と組合員の皆様方の繁栄発展に大きく影響を与えることになる。
流通におけるそれぞれの役割は違っても、花が消費者の皆様の手に届けられるまでの大切な仕事をしている仲間である。
その仲間として、花卉業界発展のために一層の協力体制を作っていく。
また、昨年度に引き続き各支部様の協力のもと愛知県の事業の「花の王国あいち県民運動」
としてセントレアへの「今月のあいちの花」展示や小学校花育を行っていく予定である。
協同組合は、相互扶助の精神に基づき、法の保護と制約の中で運営をしている。
しかし、我々の取り巻く環境は益々厳しくなりつつある。
高齢化に伴い組合員の減少に歯止めがかからない状況が続き、購買事業の売上は前年度割れを繰り返している。
昨年度より組織の再編のため直轄組合員制度を構築し、今年度は1 支部が新たに「地区」として再出発し、37 支部3 地区となった。
組合員の組合参画推進のため、組合事業に積極的に参加いただけるようイベントを企画している。
昨年度より引き続き「花の王国あいちパートナーシップ事業」を始めとして、献花式や大型ショッピングセンターでのイベントなど、
いろいろな「仕事」を積極的に請け負うことによって、組合員の活性化につなげていきたい。
切花の需要拡大のため、名花協版誕生花を制作している。誕生花はいろいろな種類があるが、
花言葉もプレゼントに適している切花で、その時期花屋の店頭で入手しやすいものを選別した名花協オリジナルのものである。
現在オリジナルの花画像を撮影し、ポスター化を進めている。
消費者の誕生日プレゼント選びの一助となるよう、出来上がり次第組合員に配布する。
名花協リサイクル事業も順調に売上を伸ばしている。組合員の不要品のリサイクルにとどまらず、新しい商品の販売にもつながっている。
脳機能回復に役立つフラワーアレンジメントキットは生花とのセット販売が条件であった。
今回、農研機構が特許許諾条件の見直しを行い、リハビリキットの資材単品での販売が可能になる。
これを機に、組合員と連携して医療機関等への営業・販売を加速していく予定である。
一昨年、名花協ICT委員会を設立し、情報の共有方法としてSNSの活用を模索している。
広報にあたる外向きのお知らせはFacebook ページを既存のホームページと併用し、セール情報や組合員限定の情報はFacebook グループを利用して発信している。
平成29 年度に国産花きイノベーション推進事業で行った「花いっぱいの葬儀・お別れ会」の研究を引き続き行っていきたい。